リチャード3世関連小説

The Rose of Raby (Evelyn Payne-Ellis)

ジョゼフィン・テイ『時の娘』に出てくる架空の歴史小説.エドワード4世,リチャード3世の母であり,両名の没後まで生きたヨーク公妃セシリーを主人公にしており,作中,かなりの長さで「引用」される.主人公の探偵が史料さがしを始めるとっかかりの部分で参照するという都合上,史家の論争の多い部分は避け,エドワード4世の死の直前くらいで終わる設定になっている.
なお,『時の娘』(ハヤカワ文庫版p.65)には『ボルドーのリチャード』という芝居が出てくるが,これはジョゼフィン・テイ自身がダヴィオットの筆名で書いた実在の戯曲で,リチャード2世を扱ったものとのこと.
さらに興味深いことに,ジョゼフィン・テイは同じダヴィオットの筆名で晩年に『ディッコン』もものしている.


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