フランシス・ベーコンの暗号論

大哲学者フランシス・ベーコンの『学問の進歩』(The Advancement of Learning, 1605)は英語で書かれた最初の哲学書といわれる.第一巻では学問の意義を説き,第二巻では科学の現状と,現状に何が欠けているかといかに進むべきかを体系的に論じているが,暗号についても簡単に扱っている.

のちにこれを拡充した9巻からなるラテン語版『学問の尊厳と進歩』(De Dignitate et Augmentis Scientiarum, 1623)を発表しているが,第2〜9巻において『学問の進歩』の第二巻の内容について詳細に論じている.

下記では関連する部分を訳出しておく.

『学問の進歩』(1605)

当初の『学問の進歩』では,フランシス・ベーコンの二文字暗号などその中心的な部分は第二巻16節である.ベーコンは知の技術は,(1)探求もしくは発明の技術,(2)吟味もしくは判断の技術,(3)保管もしくは記憶の技術,(4)雄弁もしくは伝達の技術に分類されるとして(12.3),それぞれ13節,14節,15節,16節で論じている.

ここでは暗号に関係する16節を訳出しておく.直接暗号を扱っているのは16.6である.

『学問の進歩』第二巻より
16.1 残るは理性の知識の四番目の種類である.これは刹那的なもので,知識を他者に対して表現したり伝えたりすることに関し,伝達または伝搬という一般的名称で呼ぶことにする.伝達には三つの部分がある:第一の部分は伝達の器官に関し,第二の部分は伝達の方法に関し,第三の部分は伝達の例解に関する.
16.2 伝達の器官は発話または筆記である.アリストテレスはいみじくも言っている.「言葉は思想の像であり,文字は言葉の像である.」だが思想は必ずしも言葉によって表現される必要はない.十分な区別ができて,五感によって知覚できるものであれば何であれ,思想を表現できる性質があるのである.したがって,互いの言語を解さない野蛮人どうしの交渉において,そして聾唖者の日常において,人の心がジェスチャーによって,厳密ではなくともその場の用をなす程度に表現されるのを見る.さらに,中国や極東の諸王国では,文字や単語全体を表わすのではなく事物や概念を表わす具象文字〔漢字〕で書くことが行なわれていることが伝えられている.そのため互いの言語を理解しない国や地方であっても,互いの書いたものを読むことはできる.言語の外延よりも文字がより広く受け入れられているからである.したがって,膨大な数の文字があり,おそらく基本語の数だけ文字があるのだろう.
16.3 思想を表わす符号には二種類ある:概念と何らかの類似性または一致をもつものと,協定によるもの,すなわち単に約定または受認によって効力をもつものである.前者に属するのがヒエログリフやジェスチャーである.ヒエログリフ(古代に使われたもので,最も太古の国民の一つであるエジプト人によって主に用いられた)は,残存するようにした印象または象徴でしかない.ジェスチャーについては刹那的なヒエログリフのようなもので,そのヒエログリフとの関係は,存続しないという点で話された言葉の書かれた言葉との関係と同様である.だがジェスチャーも,ヒエログリフと同様,常に意味する事物と類似性がある.ペリアンドロスは,奪ったばかりの支配権をいかにして保持するかを相談されて,使者に自分がすることに立会い,報告するよう言うと,庭に出て背の高い花を残らず切った.貴族や有力者を切り捨てて抑えつけるにしくはないとの意味である.先述した具象文字や単語は協定によるものだ〔つまり被指示物との対応は恣意的〕.もっとも,中には知的好奇心から,あるいは巧妙なでっちあげにより,名称の付与を理性と意図から導くことにいそしんだ者もいたが.エレガントな憶測である.理性によりいにしえを探求するもので,敬意は表するが,含まれる真実はそれほどでもなく,実りは少ない.事物や思想一般の符号に関する知のこの分野は,探求されておらず,欠けている.言葉や文字による書面のほうが他のあらゆる方法よりはるかに優れていることを考えると,たいした用途はないように思われるが,この部分はいわば知の造幣局に関するので(というのも,言葉は流通する貨幣のようなものであり,お金が価値のために受け入れられるように思考のために受け入れられるのであるが,お金は金銀以外の種類であってもよいことを知っておくべきである),さらなる探求のため提起しておくのがよいと思った次第である.
16.4 発話と単語の考察は文法の科学を生んだ.人はいまだ,過ちにより失った恵みを回復しようと努めており,他のすべての術の発明によって第一の全体的な呪い〔アダムとイブの楽園追放〕に抗して努力してきたように,文法の術によって第二の全体的な呪い(〔バベルの塔を建設しようとした人間に対する罰としての〕言語の混乱)から抜け出ようと努めてきた.文法術の使用は母語においては少なく,外国語においては多くなるが,日常語としては使われなくなりもっぱら学術用の言語となった外国語において最大となる.文法術の責務には二つの面がある.一つは通俗的なもので,話し言葉による交際ならびに著作の理解のために迅速かつ完璧に言語を習得しようとするものであり,他方は哲学的なもので,言葉は理性の足跡であり痕跡であるので,言葉の力および性質を調べるものである.そのような言葉と理性の間の類推は随所で〔先訳の注によるとたとえばカエサル『類同論』〕,全体的にではなく断片的に,扱われている.したがって,それが欠けていると報告することはできない.ただ,独立した科学にする価値が十分にあると思っている.
16.5 文法に属するものとしては,補遺として,単語の付随事象,すなわち単語の韻律,音および抑揚もしくはアクセントならびに快不快の考察がある.そこから修辞学,いや,思うに主として詩文における,議論ではなく韻律に関するいくつかの奇妙な観察が発している.古典語では人は古来からの韻律に縛られるが,近代語では舞踊と同じように韻文の新しい韻律を作るのも自由であるように思われる.舞踊が拍子を揃えた歩調であるように,韻文は韻律を揃えた発話なのである.こうしたことにあっては,感覚は技術よりもよい審判者である.
「我が家の食事の料理は料理人よりも会食仲間に喜ばれるものであってほしい」
そして似つかわしくない不適切な主題において因習にとらわれて古風な表現をすることについては,「時間的に古く見えるものは場違いであるがために最も新しい」というのが至言である.
16.6 暗号についていえば,一般には文字またはアルファベットによるが,単語によるものもある.暗号の種類は(文字の変更および冗字や無意味文字の混入による単純な暗号のほか)秘匿の性質または規則により多様であり,ホイール暗号〔外側の環と内側の環に書かれた文字の対応による換字〕,鍵暗号〔鍵に基づく文字の順序の転置〕,多表式〔換字表を逐次変更することによって同じ文字が異なる文字に変換される換字〕などがある.だが暗号が優れたものとなるための特質は三つある.書いたり読んだりするのに骨が折れないこと;解読できないこと;そして場合によっては疑いを招かないことである.そのうち最も高度のものは万事をもって万事を(omnia per omnia)書くことである.これは暗号化される文章に対して暗号文が高々五倍の長さがあれば間違いなく可能である〔A=aaaaa, B=aaaabなどとすればA-Zを暗号化できる〕.この暗号化の技術には対応して解読の技術があり,無益と思われるところだが実は大いに役に立つ.きちんと扱われたとすれば解読者を寄せつけない暗号は多数ある.だが途中で扱う者の未熟や稚拙のため,最も重要な事項が最も弱い暗号で伝えられることがしばしばである.
16.7 これらの内密で秘められた技術を列挙することで,私がさまざまな学問の大目録を作ろうとしており,見栄と虚飾のために言及するばかりで他の何の目的もないと思われるかもしれない.だが果たして私が虚栄のためだけに持ち出しているのかどうか,あるいは私がそれらについて語ることの中に(言葉数は少ないが)進歩の種子が少しでもないかどうか,この道に通じている方々の判断にゆだねようではないか.そして覚えておく必要があるが,郷里や地方では幅を利かせているが首都に上ればどうということのない地位でほとんど顧みられない者があまたいるように,これらの技術も,主要な大学問と並ぶと些事に見えるが,心血を注いで研究することを選んだ者には大きな問題に思われるのである.

『学問の進歩』ラテン語増補版 (1623)

上記の16.6のに相当する部分はラテン語版では第6巻にあるが,かなり詳しくなっている.該当箇所を下記に訳出しておく.なお,拙訳は基本的にWatsによる英語版をベースにしているが,一部ラテン語版を参照して確認・修正した.Watsの英語版はベーコンのラテン語版に若干語句を補ったり,説明を再構成したりしてわかりやすくしようと努めているようだ.特に,ラテン語版では下記の「二通りに形成されたアルファベット」も二文字暗号の埋め込み例も活字で行なっているので(少なくとも筆者の参照した1662年版では),二通りの字体の区別はほとんどできなくなっている.

(追記:その後参照したShawの序文によると,ベーコンの著作はみなラテン語とすることが意図されており,最初に英語で発表した著作はその後かなりの改善・修正をしてラテン語版にするのが通例だったという.ベーコンのラテン語の著作には当時すでに多くの英訳があったがほとんどが著者の意図をまともに伝えていないと指摘し,Watsの訳についても著者の精神,活気,意図を全く伝えていないとしている.Shaw自身の英訳はどうかというと,簡便に読めるように収めた体系だった英語版を提供することを目的とし,直訳ではなく,著者の意図を明瞭に表わすようにするopen versionにしたという.具体的には,要約はせずに(完璧な著作は要約不可能)一部の省略をしたが,思索的な内容は省かないようにしたという.たとえば「パリにいたときに考案した」とのくだりや二文字暗号による長文の例文が省略されている.また,ラテン語の例文が英語の例文に差し替えられている.二文字暗号の説明に関して言えば,表の部分だけ見てもラテン語版と同一ではなく(二通りのアルファベットをローマン体とイタリック体で区別できるように表わした点などは見識ではあるが),形式的な意味では「忠実」ともいえない.とりあえずベーコンの二文字暗号を理解するには十分だと思ったので,下記の訳文は手直しはしていない.)

『学問の進歩』ラテン語版第6巻より
そこで暗号の話になる.その種類は多く,単純な暗号;冗字もしくは無意味記号を混入した暗号;一つの記号のもとに二通りの文字のある暗号〔多表式〕;ホイール暗号〔外側の環と内側の環に書かれた文字の対応による換字〕;鍵暗号〔鍵に基づく文字の順序の転置〕;単語の暗号;その他がある.だが暗号が優れたものとなるための特質は三つある.簡単であり書くのに骨が折れないこと;確実であり解読により暴かれないこと;そして最後に,もし可能であれば,疑いを招くことなく扱いうることである.というのも,もし信書が書き手に対して何らかの支配権や監督権をもつ者か,手紙の対象の人物の手に落ちたら,暗号そのものは確実で,解読不可能であっても,暗号がいかなる疑いも招かないものであるかあらゆる調査をすりぬけうるものでない限り,その件は調査にかけられ追及される.調査をかわすことについては,この目的のために新規で有益な発明が用意されている.それは簡単に得られるので,何の目的のために欠けていると報告するはずがあろうか.発明はこのようなものである.二種類のアルファベット〔換字表〕を用意しておく.一方は真の文字の,他方は無意味文字のアルファベットである.同様に,二つの手紙を暗号化する;一方は秘密を担うもので,もう一方はもっともらしいように書き手が送っても危険のないものである.使者が暗号に関して厳しく取り調べられたとすると,使者は無意味文字のアルファベットを真の文字として提出し,真の文字のアルファベット〔に属する文字〕は無意味文字ということにすればよい.この手法により,取調官は外面上の手紙に飛びついて,それがもっともらしいので,内面の手紙については何も疑うことがない.だが警戒心を取り除くため,もう一つの発明を付しておこう.これは実は私が若いころパリにいたときに考案したものであるが,いまだ失われるには惜しいと思われるものである.これは最高度の暗号を含んでおり,万事をもって万事を(omnia per omnia)表わす.それでいて,暗号文は暗号化される文章の五倍になりうるが,他には何の条件も制約も求められない.それはこのようにして実行される.まずアルファベットのすべての文字を置換によって2種類だけの文字に還元する.2種類の文字の5桁の置換は32通りのものを表わすのに十分だからである.〔表現できる〕相違はアルファベットの字数である24よりずっと多い.そのようなアルファベットの例は次のようになる.

これらの暗号文字が〔何を〕もち,実行しうるかは小さな問題ではない.この手法により,人が胸中の意図を,いかなる距離の場所でも,目に呈示されうる,および耳に届きうる対象によって表現し,伝えることができる.条件は,それらの対象が,鐘,らっぱ,光およびたいまつ,マスケットの銃声および同様の性質の任意の道具によるなどして,ただ二通りの差を表わせるということである.だが,我々の企画を遂行するために,自分自身で書こうと努めるとき,内面の暗号化される手紙をこの二文字アルファベットに還元する.内面の手紙が
Fuge.〔逃げろ〕
であったとする.

これとともに,二通りに形成されたアルファベット〔文字集合〕を用意しておく必要がある.これは,普通のアルファベットの大文字・小文字すべての文字を,あらゆる機会に適合しうるよう,二通りの形で表現するものであってもよい.

今度は,二文字で表わされた内面の手紙に対して,二通りに形成された外面の手紙を,一文字ずつ対応するように当てはめ,のちに書き留める.外面の手紙の例を
Manere te udo, donec venero.
とする.

「万事をもって万事を」書く暗号のより充実した例を付した.表わすべき内面の手紙には,かつてスキュタレー,つまり円筒状の暗号棒で送られたスパルタの手紙を選んだ.
Perditae Res. Mindarus cecidit. Milites esuriunt. Neque hinc nos extricare, neque hic diutius manere possumus.
外面の手紙はキケロの第一の手紙から取ったもので,スパルタの手紙を埋め込んである.

暗号化の知識とともにそれに対応する知識が現われた.暗号解読もしくは暗号の復元の知識である.暗号のアルファベット〔換字表〕を全く知らなくても当事者間で交わされる秘密が露呈するのである.たしかにこれは多大な労力と明晰な頭脳を必要とする技術であり,(暗号化と同様)君主の秘密に供されるものである.それは入念な対策により無効にできるかもしれないが,現実には大いに役に立つ.よくできた忠実な暗号が発明され,実施されれば,その多くは解読者のあらゆる狡知を惑わし,食い止め,それでいて読むにも書くにも非常に適切かつ簡単である.だが君主の宮廷にいる書記官や事務員の未熟や稚拙のため,最も重要な事項が不毛で弱い暗号で伝えられることがしばしばである.

ここでの要点はいくつかある.

・たとえ解読できなくても暗号文であるという事実が疑いを招くので,疑いを招かないことが重要.

・疑いを招かないようにする技術〔現在でいうステガノグラフィー〕として,真の換字表とおとり用の換字表を使う方法がある.

・「万事をもって万事を」(omnia per omnia)表わすのが最高度の暗号.二通りの違いを表現できれば,二「文字」でなくても,鐘,らっぱ,光,銃声などを使ってもよい.(今日のデジタル技術における二進表現に相当)

・書く場合には,書体の違いを「二文字」に相当させるとよい.(フランシス・ベーコンの二文字暗号)

このようなベーコンの着眼点はジョン・ウィルキンズ『マーキュリー』(1641)(別稿参照),ジョン・フォークナー『クリプトメニシス・パテファクタ』(1685)(別稿参照)などでも引用され高く評価されている.

暗号の知識の普及の是非について

ベーコンは1607年に法務次長,1613年に法務総裁,1617年に大法官と官位を上りつめていったが,法務総裁時代の1616年5月の裁判で君主や大使,公使以外が暗号を使うのは陰謀目的だと決めつけるかのような発言をしている.

その裁判はサー・トマス・オーヴァーベリーの毒殺事件を扱ったもので,被告人サマセット伯を訴追する弁論の一環で被告人の暗号の使用に触れているのである.ベーコン自身『学問の進歩』において暗号記法を公表しているものの,当時はまだ暗号の知識が普及すると陰謀にも使われるから社会の安寧に反するとの考えも根強かった.このためウィルキンズ,フォークナー,シックネスなどといった著者はみな暗号の知識を書物で公表することに関しそれなりの弁明をしている.

〔被告人と被害者の〕交友は会話や宮廷でのつきあいにとどまらず,国家機密の通信にも関わるものでありました.当時暫定的に国務大臣の職責を執行していたサマセット卿はオーヴァーベリーにスペイン,フランス,ネーデルラントなどといったあらゆる方面からの公的親書の包みについてオーヴァーベリーに知らせていました.それも少し見せたり時折耳元でささやいてやるといったものではなく,恒常的にでありました.包みは,時にサマセット卿が開封してから,時は開封もせずにオーヴァーベリーに送られ,オーヴァーベリーはそれに目を通し,筆写し,記録し,適宜,表にしました.当時,オーヴァーベリーは枢密院以上に国家機密に通じていたといえます.それどころか,両名の親密さは両名以外の全世界を手玉に取るようなものにまで深まり,国王や王妃,あらゆる高位の人物に対する暗号およびジャーゴンを有しておりました.これは君主や大使,公使によって,あるいは君主に反するか少なくとも君主に対する所業によって以外はほとんど使われないものであります.ただし,卿にはご理解いただきたいのですが,今日,不忠のかどで訴追するのではありません.卿とオーヴァーベリーとの間に機密事項の通信がふんだんに行なわれていたことの根拠として述べているのです.

参考文献

Francis Bacon (1605), The Advancement of Learning (『学問の進歩』原文)(Gutenberg, Google (注解))

Francis Bacon (1623) De Dignitate et Augmentis Scientiarum (『学問の進歩』ラテン語増補版)(Google (1662), 暗号の記述はp.348から; Internet Archive (1829) Vol.1, Vol.2, 暗号の記述はVol.2のp.57から)

Francis Bacon, (as interpreted by) Gilberts Wats (1640), Of the advancement and proficience of learning; or, The partitions of sciences, IX bookes (『学問の進歩』ラテン語版の英訳) (Internet Archive, 暗号の記述は第6巻にありp.264から)(1巻: p.1, 2巻: p.67, 3巻: p.131, 4巻: p.177, 5巻: p.217, 6巻: p.257, 7巻: p.333, 8巻: p.356, 9巻: p.467)

Francis Bacon, (ed.) Peter Shaw (1733), The philosophical works of Francis Bacon. Methodized, and made English, from the originals, vol.2 (Internet Archive, 暗号の記述はp.141から; 上記裁判での弁論はp.384から.関連段落はp.387から)

服部英次郎・多田英次訳『学問の進歩』 『世界の大思想6 ベーコン』(河出書房)所収


Francis Hargrave (ed.) (1776), A Complete Collection Of State-Trials And Proceedings For High Treason and Other Crimes and Misdemeanours Vol.1 (Google, 上記裁判はXXIX.ベーコンの発言は352欄の中ほどから.関連段落は354欄)



©2012 S.Tomokiyo
First posted on 22 September 2012. Last modified on 21 October 2012.
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